【JBC-RC】ヤマニンアンプリメ ダート女王戴冠!(レース結果情報)

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年初・門松Sから始まった遠征の旅路は、最高の手綱に導かれ、ヤマニンアンプリメに『ダート女王』戴冠をもたらしました。陣営が今年目標としていた『(JpnI)』を、しっかりと掴みとり、笑顔をもたらすものでした。


2019年11月4日(振月) 、未明に雨をもたらした雲も去り、重馬場ではあるものの絶好の天気で迎えた浦和競馬場では、JpnIが3レース行われるJBCデイを迎え、過去最高の実績を残す日となりました。

JBCレディスクラシック・浦和競馬場
JBCレディスクラシック・浦和競馬場

ヤマニン軍団からは、ヤマニンアンプリメが予定通りに交流ダート重賞・第9回 JBCレディスクラシック(JpnI)に登録、出走を決めていました。元々管理されていた中村均 元調教師から「馬が変わってきた」と語られ、期待されながら準オープンに留まっていた2018年を乗り越え、年初・門松S(準OP)に鋭い末脚を使って快勝。根岸S(G3)7着を挟んで大和S(OP)も快勝。一躍ダート路線に堂々と名乗りを上げると、厩舎を引き継いだ長谷川浩 調教師により交流ダート重賞を転戦。黒船賞(Jpn3)2着、かきつばた記念(Jpn3)2着と実績を重ね、6月6日 門別・北海道スプリントカップ(Jpn3)で初重賞を獲得するまでに成長しました。

北海道スプリングカップ優勝・

長谷川師と中村師は今年の目標をJBCであることを語られ、そこへ向けた万全のローテーションを準備することになりました。まずは賞金を獲得し、好きなレースに出られるようにする必要がある。そのための重賞制覇でしたが、さらなる上乗せのため、休養明けは8月12日の盛岡・クラスターカップ(Jpn3)を選択し、見事に優勝に導いて見せました。

クラスターCのゴール前・ヤマニンアンプリメ

あわせて、今年のJBCは浦和競馬場で開催されることになっており、その特有の小回りとコースレイアウトを試しておきたいと、9月12日 浦和・オーバルスプリント(Jpn3)を前哨戦に選択。今思えば、この慎重を期したローテーションの意義がよく判ります。ヤマニンアンプリメは外枠からのスタートに位置取りが難しかったこともあり、向こう正面で早めにスパートをかけたものの、4角では3番手にあがるもそこまで。浦和攻略にはもう一工夫が必要なことを学習することとなりました。

オーバルスプリント・ヤマニンアンプリメ
オーバルスプリント・ヤマニンアンプリメ

11月4日 浦和8R JBCレディスクラシック(JpnI)は絶好枠とも言える3枠3番を抽選で引き当て、お手馬の関係で空いた鞍上に、名手・武豊騎手に迎えることになりました。得意1200mから1ハロン伸びるため、鋭い末脚が鈍ることを懸念して腕っ節の良い騎手を選んできたこれまでの選択から、スムーズにレースを運ぶことができる武豊騎手の選択は、陣営の慧眼でした。

重馬場ではあったものの、最高の天気に恵まれたJBC浦和デイ。
パドックにはJpnIに相応しい馬たちが出そろっていました。ヤマニンアンプリメも「最高のデキ」(長谷川師)で、均整の取れた馬体を誇示していました。そしてなによりも、とても落ち着いて見えました。あれだけ観客との距離の近い浦和のパドックでの周回を、ヤマニンアンプリメは堂々とこなしていました。

JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・パドックのヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・スタート前のヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・スタート前のヤマニンアンプリメ

史上最高の観客であふれかえった浦和競馬場。ファンファーレの音が観客たちのざわめきの中で聞き取れないほどでした。ヤマニンアンプリメは終始落ち着いたスタートを待ち、3枠3番から好スタートを決めました。浦和競馬場の1400mのスタート位置は、直線に向けて若干曲がっている変則的な形状をしており、スタートを難しいものにしています。前走・オーバルスプリントでも、前に行くためにコース取りが難しかった部分ですが、武豊騎手の手綱でスムースにクリアし直線へ。好スタートを切れたことで無理する必要がなくなったこともあり、直線は無理することなく流れに乗るような位置取りでした。最内枠1番モンペルデュの落馬という残念なアクシデントはあったものの、マイペースで第1~第2コーナーを回ることができたヤマニンアンプリメは、11頭中7頭目の位置取りと、思いのほか後ろ目の位置取りでした。しかし、向こう正面で仕掛けると、グングンと位置取りを上げていくヤマニンアンプリメと武豊騎手。コースをよく知っている武豊騎手は、ほぼ完璧なレース運びとコース取りで仕掛けます。4角に入った時には逃げるゴールドクイーン(かきつばた記念の勝馬。同レースではヤマニンアンプリメは2着)を射程圏内に捉えると、直線に向けてラストスパート。

JBCレディスクラシック・4角で前を捉えるヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・4角で前を捉えるヤマニンアンプリメ

ぐんぐんと加速し、ラスト1ハロン36.9秒という他馬を1秒以上引き離す末脚を発揮し、ゴールドクイーンを差し切り。ゴール前は流す余裕見せる完勝劇を演じたのでした。

JBCレディスクラシック・ゴールへ向かうヤマニンアンプリメ
JBCレディスクラシック・ゴールへ向かうヤマニンアンプリメ

単純に比較することはできませんが、勝ちタイム 1分24秒5は同条件で施行されたJBCスプリント(JpnI)の1分24秒9を上回る好タイムとなりました。また、今年競ってきた仲間たちを圧倒する印象を残し、『ダート女王』のタイトルを獲得しました。
関係者みなさんの、「予定通り」の戴冠でした。

JCBレディスクラシック・レース結果
JCBレディスクラシック・レース結果

ヤマニンアンプリメのこの勝利は、ヤマニン軍団にとって2003年 阪神ジュベナイルフィリーズ(GI) ヤマニンシュクル優勝以来、16年ぶりのGIタイトルとなりました。生産者 廣田伉助氏にとっては1998年 中山大障害・秋(重)ヤマニンアピール優勝以来31年ぶりのGI格のタイトル獲得となりました。
そして栗東・長谷川浩調教師にとっては初のJpnI制覇。武豊騎手は、JpnI完全制覇という記念すべきタイトルとなりました。
さらにさらに、シニスターミニスター産駒にとってもこれが初JpnI制覇となりました。
関係者の皆さま、ほんとうにおめでとうございます!

JBCレディスクラシック・表彰式
JBCレディスクラシック・表彰式

▼以下 ラジオNIKKEIの記事 から

(武豊騎手)
「勝つことができて嬉しいです。今回ヤマニンアンプリメとは初コンビで、この馬のスタートがどのくらいの速さなのか手探りなところはありましたが、うまくスタートを切れたのである程度ポジションを取りにいきました。向正面でゴーサインを出してからは良い手応えでしたので、先頭とは差がありましたがとらえられるかなと思っていました。馬の状態の良さは感じていましたし、ダートの短距離は安定して走ってくれていたので、チャンスはあるなと思っていました。レース前にはJBCレディスクラシックを勝てばJpnI完全制覇となると聞いていたので、そうなれば良いなと思っていました。浦和でのJBCで、いい馬の騎乗依頼をいただいたのでその期待に応えたかったです。勝つことができて本当に良かったです。これからも応援お願いします」

(長谷川浩大調教師)
「(JpnI初制覇)本当に嬉しいですし、ほっとした気持ちと感謝の気持ちで一杯です。昨日結構多くの雨が降り展開的にも厳しい部分がある中でしたが、武豊騎手が良いスタートを切ってうまく乗ってくれましたので、安心して見ていられました。今回武豊騎手は初コンビで、レース前には興奮しやすいところがあるのでゲートを気をつけるように、とだけ伝えていました。直線では、今までで一番叫びました。前走の後良い調教ができて自信の持てる仕上がりでしたので、あとは頑張ってくれとだけ願っていました。これからもまだまだ走ってくれると思いますので、今後についてはしっかりと疲れをとってからオーナーと相談して決めてゆきたいです。中村均元調教師のもとで弟子として学ばせていただき、助手の頃からヤマニンアンプリメに携わってきましたので感慨深いですし、中村先生にも良い報告ができます。今回メンバーが揃った中でヤマニンアンプリメを応援してくださった皆さまありがとうございました。これからも応援よろしくお願いします」


さて、今回優勝したヤマニンアンプリメの血統を見ていると、ヤマニン軍団としては2つの名前にどうしても目が行ってしまいます。それは、「Lower Lights」と「Nijinsky」です。

シニスターミニスター Old Trieste A.P Indy
Lovlier Linda
Sweet Minister The Prime Minister
Sweet Blue
ヤマニンエリプス

サンデーサイレンス

Halo
Wishing Well
ヤマニンペニー Nijinsky
Lower Lights

血統表と生い立ちを見ていると、ヤマニンの社長さんたちの顔が浮かんできてしまいました。折角のヤマニン倶楽部なので、少しだけご紹介させて下さい。
ヤマニン軍団を語るときに外せないキーワードの1つが、「Nijinsky」です。早くからNijinskyの導入を目指していた陣営は、米国で種付けした産駒を持ち込むなど、様々な手を尽くしました。ヤマニンベン牧場 土井瑛児氏、錦岡牧場 土井睦秋氏のご兄弟が努力されてきた1つです。Nijinskyの血を宿して産まれたヤマニンペニーが、外国産馬としてJRAデビューを果たしているのはそのためです。ヤマニンペニーはオープン特別2勝を含む3勝をあげた後に繁殖入りし、Nijinskyの血はヤマニン軍団を長きにわたって支え続けることになりました。

ヤマニンポリシー(栗)とヤマニンペニー(鹿)
ヤマニンポリシー(栗)とヤマニンペニー(鹿)

ヤマニンペニーは繁殖にあがると、2番仔として後の「幻の三冠馬」ヤマニングローバルを世に送り出しました。そしてヤマニングローバルの末の妹が、ヤマニンアンプリメの母となるヤマニンエリプス(父サンデーサイレンス)です。思えば16年前のヤマニンシュクルはヤマニンベン牧場最後の世代から輩出されたGI馬でした。ヤマニンエリプスの血はヤマニンベン牧場が経営統合された後も、錦岡牧場を中心とするヤマニン軍団の生産牧場を、力強く支え続けてくれています。

放牧地のヤマニンエリプス
放牧地のヤマニンエリプス

廣田伉助氏は光夫氏が後を継がれましたが、実はこの血統ととても関係深いのです。 廣田伉助氏の代表産駒といえば、元祖白い怪物と呼ばれた障害王・ヤマニンアピールです。また古い競馬ファンには、1991年4歳牝馬特別勝ちのヤマニンマリーンの生産者と言えば思い出される方もいらっしゃるかも知れません。この2頭の母ヤマニンサムシングが、実はLower Lights産駒でヤマニンペニーの半姉にあたります。

そして、ヤマニン軍団の育成を担当する錦岡牧場も、新社長の下で日々育成のノウハウを積み上げ、遂に新たなタイトルを獲得することになりました。ヤマニンアンプリメは毎年夏、錦岡牧場新和育成場でゆったりと疲れを癒していることが、好成績に繋がっていると言われています。今年も北海道スプリントカップ(Jpn3)後に放牧に出されましたが、スタッフの皆さまのケアあってこその成績と言えるでしょう。

錦岡牧場に帰厩した重賞勝ち馬ヤマニンアンプリメ

以上、長々と書いてきましたが、めちゃめちゃ嬉しいです! ここまで本当に長かったです。関係者の皆さんのご好意があり、近くでつぶさにいろいろなものを見せて頂いたこともあり、これまで応援してきたことが少しでも力になっていればと思わずにはいられません。最後の直線、大声で叫んでました!
みなさん、おめでとうございます! そして引き続き応援していきましょう!!

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なおや(運営)

ヤマニン倶楽部の管理人です。

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