走ってみて展開がわかる。むかない風の日もあれ、挑戦はまだ続く――
追い込み一手――この言葉が、現在のヤマニンステラータを表現するには的確ではないでしょうか。ここまで全てのレースを後方から進めており、3走連続4着という成績にも表れているように、レースの流れによって結果は左右されてしまうものの、常に鋭い末脚を、しかも長く使うことができることも特徴と言えるかも知れません。7月の小倉・芝2600mを最後方からまくって勝ち上がると、休養を挟んで前走・揖斐川特別も12頭立て11番手からの勝利と連勝を飾って、勇躍ここ・神戸新聞杯(G2)の舞台に挑戦となりました。3歳牡馬、最後のクラシックに向けて出走権を手に入れたいレースでした。
ヤマニンステラータは、少し遅れたスタートながら、隣の馬とのやりとりもありつつ、かなり離れた最後方からの競馬となりました。先頭は毎日杯(G3)優勝馬メイショウタバルで、こちらは見事な逃げ足でレースを作るキャラクターであり、馬群は長く伸びる結果に。この時点でヤマニンステラータにはなかなか厳しい展開となってしまいました。
向こう正面で徐々に差を詰めると、3コーナーから4コーナーにかけて、内ラチ沿いから差を詰めに行き、4コーナーも最後方に位置したものの、最内を突いて中京の坂をグイグイと登り始めると、これはこのまま伸びるのかと期待させましたが、さすがに厳しいレース運び。坂上からなかなか鋭い伸びを示すことはできず、とはいえ後退することもなく、8着に入賞して見せました。
あがり3ハロン35.4秒は3位タイのタイムでしたが、前が止まらない展開でもあり、なかなか厳しいレースとなりました。
勝ったのはマイペースで逃げたメイショウタバルでした。
8着ヤマニンステラータ(M・デムーロ)
もう少し直線で来るかな、と思ったけど重賞の流れで馬場が厳しかったのかも。
鞍上も短いコメントの中にいろいろな要素が入っているので、これがという要因は決めかねているとは思いますが、気持ちの良い末脚を出せる馬なので、今後の戦いにも注目したいです。
(終わり)
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