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【見学記12】 お産戦記・その2

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

[notice]本来生産牧場は伝染病予防を主目的として、出産・種付けシーズンの見学を許可しておりません。今回ここに書き留めることは、このシーズンに見学ができるかのような誤解を与えてしまうのであれば不本意です。かならず「競走馬のふるさと案内所」をよく読んで、牧場見学のルールを守って下さいね。[/notice]

[important]前編とも言える、「【見学記12】 お産戦記・その1」を読んでからの方が、(長いけど) 面白いと思います(^^ゞ[/important]

さて、「馬のお産が見たい」という一言で通い続けたものの、今年は空港到着時にお目当てのお馬さんが生まれてしまったというのが前回のお話でした。でも、もちろんそれだけが目的ではありません。関係者の皆さんのご厚意で牧場見学をさせて頂くからには、サポーター代表のつもりで、くまなく見て回るのが私たちの使命です!
というわけで、傷心もつかの間、2歳馬たちの調教をすべて見守り(今年は本当に馬の動きが違うよ!!)、1歳馬たちをすべて見せて頂き、繁殖牝馬たちの顔写真を撮りまくり(いまだに区別が付かないため、既に関係者の皆さんに諦められています(^^ゞ 勉強のために必要なんです!)、取材しまくっていたのでした。なので、繁殖場だけでなく、育成場も見学させて頂き、今年も充実した情報を手にすることができたのです。ヤマニンキングリーやヤマニンウイスカーにも会うことができましたしね^^ (馬の顔を間違えたのはナイショ!)

育成場で朝から夕方まで調教や施設、馬たちを見せて頂き、牧場の事務所ではまたまた関係者の方々と繁殖牝馬と成績の話で盛り上がり、気づいたら午後5時を回っていたので、お暇しました。
ホテルは静内に取っていたので、車で40-50分程度掛かります。

事務所の外に出てしばらく歩くと、育成場の若手スタッフたちがいます。
「なおやさん、今日食事に誘ってくださったのは嬉しいのですが、連絡付かなくて、事務所から出てくるの待ってましたよ~」
ごめんね、みなさん。本当にスミマセンでしたm(_ _)m
待っていて下さったみなさんと待ち合わせ時間と場所を決めて、別れました。

山道を40分も走ると、ホテルに向かう途上に繁殖場があります。
育成場にずっとおじゃましていたので、ちょっとご挨拶にと午後6時ぐらいに繁殖場の敷地内に、レンタカーを駐めたときでした。
ブルルルっと、携帯が鳴り始めます。
繁殖場のスタッフの方からのお電話でした。

『なおやさん、今どこにいるの?』
「たまたまですけど、繁殖場の敷地内にいますけど?」
『ヤマニンプチフールが生まれそうだから、厩舎においで』

マジですか!?

あわててレンタカーから転げ落ちて歩き始める なおやとおーたさん。
あたりはすっかり暗くなっていましたが、厩舎には煌々と明かりが灯っています。
繁殖場のスタッフの多くの方が集まっているのがわかります。
出産馬房を静かに除くと、栗毛のヤマニンプチフールが、荒い息でいるのがわかりました。
よくみると、脚が出ています。

本当に生まれるらしい!!

今までのアンラッキーが嘘のような偶然でした!
たまたま繁殖場に挨拶に訪れたので、お産を(ほぼ)最初から終わりまで、見ることができたのです。
その後、牧場のえらい人からも携帯に「出産が始まったよ」と連絡を頂き、いったいどちらがどちらを応援しているのか、よくわかんない状況になりましたが、ヤマニン倶楽部は、関係者の皆さんあってこそと、しみじみと思いました。
プチフールは痛そうにしていたけど、ヤマニンセラフィムとの仔馬が生まれると、少し不思議な気分でした。
先日あったヤマニンプチガトーのあやめ賞の走りが脳裏に浮かび、凄いスピードがあるのではないかと想像したりしました(^^ゞ

生まれてからも大変なのです。
プチフールはお腹が痛いのでちょっと煩くしています。
プチフールの当歳も、立ち上がろうとしますが、プルプル震えいて、立ち上がろうとする度に転んでいます。
でも、息をついてから、また立ち上がろうとする仔馬は、なんだか凄く勇気を貰ったように思いました。
結局、1時間しても立ち上がれないときは人が介助してあげるそうで、その甲斐あって立ち上がることに成功!
でも、プルプルして、立っていることだけに必死です!
興味のある人は、以下の動画を観てみましょう。

脚を突っ張って、一生懸命立っています。ここから始まるんですね!
倒れるのが怖くて、立ったままになる仔馬もいるそうです。

ヤマニンプチフールの当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールの当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールの当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールの当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

立ち上がった後は、今度は乳を飲まなくてはいけません。
この乳を飲むのも一苦労です。
まず、母馬のところまで行き、乳房を含むところまで時間が掛かります。今回は、一度乳房を口に含んだのに、吸わずに放してしまい、またずーっと探していたり。ほんとう、生きるって大変だなぁって思いました。

出産から立ち上がり、初乳までを見ていると、繁殖場のスタッフの方が一言。

「育成のスタッフがもう1時間近く待ってるんじゃない?」

……
…………

「そうだったー!!」

来る前に事務所の前で散々待たせた育成のスタッフたちを、さらにお店で1時間以上待たせた なおや!
本当にひどいですよね! すみませんでしたm(_ _)m

急いでホテルに戻って準備をして、静内の風来坊に駆け込みました。
繁殖場からも参加頂き、若手スタッフの食事会、というのか呑み会になりました。
とても盛り上げてくださって、とてもとても楽しかったです!

繁殖・育成の若手(?)スタッフのみなさんと

繁殖・育成の若手(?)スタッフのみなさんと

わがまま放題なHP管理人でスミマセンm(_ _)m
なかにはもう10年来のお付き合いになるメンバーもいるけど、これからもお身体に気をつけて、いい馬をたくさん送り出してください!
競馬場では、ヤマニンサポーターたちで、精一杯声援を送ります!

というわけで、なおやとおーたさんは、念願の馬のお産に立ち会うことができたのですが、あちこちに迷惑を掛けるところが相変わらずでございます。みなさん、こんなHP管理人ですが、いつもよくしてくれてありがとうね!

 

翌日、新千歳空港への帰路へ向かう前に、再び繁殖場を訪ねました。

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

昨夜生まれたプチフールの当歳は、既に元気に母馬の周りをトコトコ歩いていました。
両親から受け継いだ綺麗な栗毛の仔。今後の活躍を見守りたいと、自然と思うのでありました。

 

あるスタッフのヒトリゴト。
「あー、もう少しなんとも残念な、なおやさんたちの顔を見たかったな~」

さようでございますか(;^_^A アセアセ…

【お産戦記・おしまい】

 

見学記はまだまだ続くよー

ヤマニンプチフールと当歳(2012年産 父ヤマニンセラフィム)

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コメント

コメント一覧 (5件)

  • > 遅刻魔の沖島くんへ
    コメントしてくれてありがとう!
    うまくできなかったのは、ウチのシステムのせいかな?
    というわけで、1時間も遅刻しちゃってすみませんでした(;^_^A アセアセ…

    繁殖と育成は牧場の両輪なので、いつも見学させて頂くときは、両方見て回っています。
    どちらも馬作りに真剣なので、お話を聞くと、とても楽しいですし、「応援するぞっ!」って思うモノなんですよね(^^ゞ

    いろいろ失礼なことをいっちゃいましたけど、沖島くんもお身体に気をつけて頑張って下さい!

    また色々と沖島くんが感じたことを教えて下さいませ。
    これからもよろしくお願いします^^

  • > 本部長
    突っ込みどころだらけでしょ(^^ゞ
    去年も生まれたばかりの産駒は見ていたのですが、最初はろくに立てなかった馬が、動けば動くほどしっかりしていく様は、感動的です^^

  • お産のことが知れて良かったです(^_^)/
    あまり知らない事だったので良かったです(*^_^*)

    今度俺のこと

  • 突っ込みどころが多すぎるわ!w
    あるスタッフことの~さん乙でありますw

    次のなおやんの目標はなんだろうね?きになるなー。

    しっかし、翌朝になるとこんなに見栄え変わるのね子馬って。
    さっきまでプルプルしてたのにいいお尻してるじゃない。

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