1/28 ヤマニンサルバム力証明するも３着まで

2023年1月29日

白富士ステークス３着のヤマニンサルバム。レース展開以外にも不利展開多く……

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東京3R ３歳未勝利　ライルアケカイ(江田照)
東京11R 白富士ステークス　ヤマニンサルバム(浜中)

===今週の錦岡牧場なお馬===

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中京4R ３歳新馬　ジョリーパーマー(鮫島良)

年末・新春の連勝でオープン入りを果たしたヤマニンサルバムは、勇躍東上し今週土曜日に開催された白富士ステークス(OP)に挑みました。主戦・浜中騎手もあわせて東上し、飛躍を誓った。ヤマニンサルバム自身は3番人気に支持され、その実力が認められていることがわかりました。枠順は2枠2番となり、内に有力逃げ馬ドーブネが入ったことで、前に有力馬を置いたレース展開が期待できるレースでした。
しかしゲートが開いてみると、ヤマニンサルバムと浜中騎手には試練が続く厳しいレース運びとなってしまいました。スタートからハナを主張するドーブネに続く展開は戦前の予想通りでした。ただまだ若いヤマニンサルバムはここまで、レース前半で掛かる素振りを見せることがあり、浜中騎手は巧く折り合いながら結果を出してきました。スムーズにスタートしてドーブネの後ろに付けられたのは幸いでしたが、ここに思わぬ馬が登場。ザイツィンガーの芦毛の馬体が2角外側から徐々に進出し、ドーブネとヤマニンサルバムの間に入り込む。本来であればドーブネとのスペースを埋めてレースを運びたいところですが、下手に加速するとまだまだ折り合いを欠くリスクがヤマニンサルバムにはあったように思いますし、浜中騎手はここで無理をしませんでした。そして、レース全体のペースを一気にスローダウンさせたドーブネ騎乗の武豊騎手円熟のレース運び。スタートから800mまで1ハロン11秒台で飛ばしていた武豊騎手は、ここで一気に1秒近くのスローダウン。これで馬群がグッと詰まることになりました。このあおりもヤマニンサルバムは受けてしまいました。馬群が詰まり、前目に付けたいところを出しどころなく後方に追いやられることになり、3-４コーナーでは後方から来ていた勝ち馬の後背に位置することになってしまいました。
それでも諦めない人馬は、４コーナーから直線出口を最内で回ると、ジッとスペースが開くのを我慢。直線の様子はパトロールビデオを観ると確認できます。内から３頭目がぽっかり空くと、浜中騎手は外に進路を取って加速を指示。ヤマニンサルバムも指示に答えて鋭く進路を変えると加速し始める。ところが、内側馬群の先頭を走るドーブネが外側に寄れ、ヤマニンサルバムの進路が失われてしまいました。それでも諦めなかった人馬は本当にエラいなと思いましたが、そのまま最内を狙ってさらに進路変更。鋭く末脚を伸ばします。ところが、先頭を走っていたドーブネの鞍上・武豊騎手はそれを補正するため外鞭を使ったため、再び内側へ進路を取ることになってしまったのです。外へよれたドーブネを見て最内へさらに進路を取ったヤマニンサルバムと、外へよれたので外鞭を使い内側へ寄せることになってしまったドーブネ。進むべき進路が狭くなるなか、必死で伸びてきたヤマニンサルバム。最内に進路を取った時点で他の進路を失ったヤマニンサルバムは必死に走り切るしかなく、外の馬によられながらもアタマ差まで詰め寄る走りを見せてくれたわけです。
道中、終始前を行く馬たちの影響を受け続け、なんとか成果に繋げようと闘い続け、差し馬に最適なレース運びとなってしまったなかであがりタイム33.8秒とレース中3位の好タイムを計時し、力のあるところを存分に証明して見せてくれました。悔しいレース運びではありましたが、ヤマニンサルバムが強いことを証明してくれたように思います。ヤマニンサルバムも浜中騎手も、苦しいレース運びの中、歯を食いしばって、投げ出さず最後までよく走ってくれたと思います。次走に期待しましょう。かならずこの走りのリベンジを！