兄の血に導かれ、重賞の扉を叩くヤマニンアルリフラとヤマニンアンフィル
ヤマニンパピオネ産駒が4頭連続でのオープン馬を輩出するという金字塔を打ち立てたが、今年になってトントン拍子に実現したようにも思えます。皆さんはお気づきでしたか? ヤマニンサンパが2022年3月に格上挑戦となる飛鳥ステークス(3勝)でOP入りを決めていたものの、妹弟たちのマイペースぶりは「らしい」といえばこの兄弟らしいとも言えるのかも知れません。大きな期待を背負いながらゆっくりひとつひとつ階段を刻んだヤマニンサンパの半弟ヤマニンウルスは、2024年1月の京都・雅ステークス(3勝)でOP入り。その後、7月に小倉・プロキオンステークス(G3)でこの兄弟唯一の重賞タイトルを手にしています。


ヤマニンウルスの半弟ヤマニンアルリフラは、期待を背負ってデビューしたものの3歳9月までに勝ち上がることができず、未勝利の身で中央に在籍したままデビューから9戦目という半兄とは異なる意味で刻んで2つ上のクラスとなるジングルベル賞(2勝)で初勝利を飾ると、今年に入って2走目・3月の伊良湖特別(2勝)で2勝目をあげ、前走・5月 京都の淀ステークス(3勝)を快勝してOP入り。「遅れてきた大物」は、半兄ヤマニンウルスが戴冠した小倉の舞台で、初の重賞挑戦を目指すことになっていました。
|– ヤマニンパピオネの2015 ( 牝 2015 芦毛 ブラックタイド ) |– ヤマニンブルーベル ( 牝 2016 芦毛 ダイワメジャー ) 2勝 |– ヤマニンプルニエ ( 牝 2017 芦毛 ゴールドシップ ) 地方2勝 |– ヤマニンサンパ ( 牡 2018 芦毛 ディープインパクト ) 3勝、中央現役 |– ヤマニンアンフィル ( 牝 2019 青鹿毛 ダイワメジャー ) 4勝、中央現役 |– ヤマニンウルス ( 牡 2020 鹿毛 ジャスタウェイ ) 5勝、中央現役 | 1着 – プロキオンS(G3) |– ヤマニンアルリフラ ( 牡 2021 芦毛 イスラボニータ ) 3勝、中央現役 |– ヤマニンソロイスト ( 牡 2023 芦毛 サトノダイヤモンド ) `– ヤマニンパピオネの2024 ( 牝 2024 芦毛 エピファネイア ) | ヤマニンパピオネ ( 牝 2008 芦毛 スウェプトオーヴァーボード ) 4勝
そして先週、これら「三兄弟」に挟まれたヤマニンアンフィルが、「年1」で得た勝ち星を佐世保ステークス(3勝)の快勝で4勝目とし、遂に6歳の身で初のオープン入りを決めたのです。これで、ヤマニンサンパからヤマニンアルリフラまで、兄弟4頭による連続オープン入りを果たしたのです――なんとも個性的な兄弟たちの、個性的な記録になりました(オープン馬なのに3勝馬が2頭もいるのですから)。


2025年7月6日、既に梅雨明けが宣言された夏の小倉競馬場で開催される第60回 北九州記念(G3)には、ヤマニン軍団の新たなオープン馬のお披露目のレースとして、これから旅を始めようというヤマニンアルリフラと、ふらふらと旅を行く半弟を心配したかのように堅実に階段を上ってきた姉ヤマニンアンフィルが自らもゲートに入って見守ります。
どちらも短距離には自信があるからこその挑戦に、半兄ヤマニンウルスと同様に重賞タイトルを手にしたいところです。
いざ、新オープン馬のお披露目、開演です!
第60回 北九州記念(G3) 2回 小倉4日目 サラ系3歳以上 オープン (国際) (特指) ハンデ コース:1,200m (芝・右) 【登録頭数:22頭】(フルゲート:18頭) |
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出走可能馬(出走馬決定賞金順) モズメイメイ ヨシノイースター カリボール ドロップオブライト オタルエバー アブキールベイ キタノエクスプレス クラスペディア メイショウソラフネ ヤマニンアルリフラ エイシンワンド ヤマニンアンフィル レッドヒルシューズ シロン スリーアイランド ミルトクレイモー ロードフォアエース タマモブラックタイ 除外対象馬 ショウナンハクラク バースクライ ロードベイリーフ アスクワンタイム |
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