自身初重賞勝利というだけでなく、ワンオブアクライン牝系にも初タイトルもたらす重賞制覇!
12/9
中山4R 2歳未勝利 ヤマニンアドホック(津村)
中山8R 3歳以上1勝クラス ヤマニンクイッカー(柴山)
中京11R 中日新聞杯 ヤマニンサルバム(三浦)
《今年の通算成績》
多くの優駿たちがホースメンたちの夢と希望を背負って走り続け、なかなか乗り越えることができない壁を、ついに、ついに突破して見せた中日新聞杯(G3)となりました。
4番人気に支持されたヤマニンサルバムは、前走・オクトーバーS(OP)勝利からの参戦となりました。今年ヤマニンサルバムにとって6度目の重賞挑戦となったこともあり、好条件(得意中京・良馬場等)が揃っているにも関わらずの4番人気という印象でした。しかし、ワンオブアクラインに遡る牝系は20年以上にわたって重賞タイトルに手が届かずに来ており、ヤマニン軍団としても中央重賞獲得から既に12年2ヶ月の時が流れていました。一時代を築いた先人たちは足早に現世を立ち去り、新世代に生まれ変わっているヤマニン軍団と錦岡牧場。新たな人との繋がりを象徴するかのように新世代の息吹を感じさせ、昨年から数多くのオープン馬たちを輩出するようになりました。そして遂に……
前走逃げたものの、今走は3~5番手に控える競馬を選択。鞍上の三浦皇成騎手も「前走逃げたことで、この馬のリズムを掴んでいましたから」と自信のある選択だったことを伺わせます。直線で前を行く2頭の外に進路を確保することに成功すると、中京の坂をグイグイと登坂。先頭に躍り出るとさらに末脚を伸ばし、ハヤヤッコやピンハイらの追撃を3/4馬身凌ぎきり、自身初となる重賞制覇を成し遂げました。
この勝利は、ヤマニン軍団にとってはヤマニンキングリーのシリウスS(G3)以来1年2ヶ月ぶりの中央重賞制覇となりました。錦岡牧場のワンオブアクライン導入後、ヤマニンサルバムの祖母でありワンオブアクラインの直仔ヤマニンザナドゥが1997年 4歳牝馬特別(G2)に挑戦し2着して以来となる牝系初のタイトル獲得ともなりました。ヤマニンエマイユ最後の産駒なのは残念ですが、重賞戦線で活躍してきた母にもタイトルを贈ることに。錦岡牧場第三世代としても生産馬初の重賞制覇となり、嬉しいニュースが何重にも重なることとなりました。
1着 ヤマニンサルバム(三浦皇成騎手)
https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_30918.html
「返し馬で、今日は自信を持って脚をためて行こうと思いました。前走で逃げた事で、この馬のリズムをつかんでいましたから、今日はこの馬のリズムで運んで、最後までよく踏ん張ってくれました。厩舎サイドがしっかり調整してくれていて、良い時に乗せてもらいましたし、感謝したいと思います」
ヤマニンサルバムの重賞制覇に霞んでしまった感は否めませんが、土曜・中山で2歳世代2頭目の勝ち上がりを決めたのが、ヤマニンアドーレ産駒のヤマニンアドホックです。終始テンションが高い様子は半姉ヤマニンデンファレ、ヤマニンパニータと同様ではあるものの、しっかりと我慢しきったレース運び。3-4番手で先行すると、直線少し詰まる瞬間もありましたが、進路を確保すると先頭に躍り出て、最後は流す余裕も見せる完勝劇で初勝利を飾って見せました。上がりタイムも1位タイでは、他馬を寄せ付けなかったことも当然ですね。
これでマニンアドーレ産駒は3頭デビューして全頭勝ち上がったことになります。ヤマニンアドーレは皆さんご存知の通り、ヤマニンアラバスタの一粒種。繁殖にあげる決断をした先代社長の想いが、今の新世代を助け続けています。先代社長もこの牝系に助けられたと語っておられました。錦岡牧場を支え続ける「ニシキノ」牝系にも、是非思いを巡らせて頂けたらと思います。
中京11R 中日新聞杯(G3) ヤマニンサルバム・優勝
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