MENU

【中日新聞杯】コンサート・ツアー2023 フィナーレは中京で!(レース結果情報)

2023年 中日新聞杯・ヤマニンサルバム2

タイトルに果敢に挑戦した2023年を締めくくる重賞制覇!


長い長いチャレンジだったかも知れない彼の演奏旅行でしたが、不運と連れだった恵まれない旅路だったのかも知れない。しかし決して諦めず、演奏してみせたその1つ1つの積み重ねが、フィナーレとして花開いたのかも知れない――――。

2023年12月9日 中京競馬場で第59回 中日新聞杯が開催されました。
前走・オクトーバーS(OP)で久々の勝利を収めたわれらがヤマニンサルバムは、4番人気に支持されていました。ちょうど1年前の開催日だった名古屋日刊スポーツ杯(2勝クラス)、年初の寿S(3勝クラス)と連勝した中京の地から始まった今年の旅程は、枠、天気、馬場など不運な要素が重なってなかなか成果に結びつかず、実に5回の重賞挑戦も、掲示板に自らの馬番を載せることができずにいました。天気を嫌って使った北海道シリーズから、適鞍を探って出走した前走・オクトーバーS(OP)では、府中の地で年初以来の5勝目を飾り、左回りで結果を出せることを自らで証明してみせました。エプソムカップ(G3)の経験を活かして「ハナへ行って周りを見せながら体を起こす」ことで新境地を探り当てた三浦皇成騎手の手綱は、ヤマニンサルバムに輝きを取り戻させてくれました。

オクトーバーステークス・セレモニーのヤマニンサルバム
オクトーバーステークス・セレモニーのヤマニンサルバム

オープン競走で実績を積むことができた陣営は、1年の集大成をここで、という訳ではないでしょうが、中日新聞杯(G3)を選択。得意な左回りの中京競馬場、適距離・芝2000m、即興演奏にうまくあわせてくれる相棒、そしてやっと掴んだ良馬場と全ての条件が整ってのスタートとなりました。

3月金鯱賞(G2)以来の晴れ・良馬場で迎えた中日新聞杯のパドックには、いつも通りのヤマニンサルバムの姿がありました。
少しチャカついたところはあるものの、テンションはコントロールできる範囲に収まっている様子でした。馬体重は502kg(+2kg)と成長を感じさせ、前走を維持していました。本馬場にもスムーズに入場し、スタートを迎えたのでした。

決め脚で勝負する馬ではないことは前走の逃げ戦法による勝利で皆が認識するところではありましたが、鞍上・三浦騎手はパートナーであるヤマニンサルバムに寄り添うように考えていたことが、レース後のコメントからも判ります。

三浦皇成騎手
「返し馬で、今日は自信を持って脚をためて行こうと思いました。前走で逃げた事で、この馬のリズムをつかんでいましたから、今日はこの馬のリズムで運んで、最後までよく踏ん張ってくれました。厩舎サイドがしっかり調整してくれていて、良い時に乗せてもらいましたし、感謝したいと思います」

https://www.radionikkei.jp/keiba_article/news/post_30918.html

パドックでまたがった時から、おそらくその調子の良さなどから脚を溜めていくという決断をした三浦騎手。ヤマニンサルバムらしさをいかに出し切るかに集中したエスコートだったことが判ります。
1番ユニコーンライオンが出鞭を入れながら、8番ホウオウビスケットとともにハナを主張して1周目のゴール板前を駆け抜けていきます。好スタートを切った3番ドルチェモアを内に見ながら交わし、前を行く2頭の後ろにつけようと1角をコーナリングするヤマニンサルバム。外には交わそうとする14番ジャンカズマと16番スパイダーゴールド。向こう正面では口を割りながらも押さえようとしているホウオウビスケットが先頭。先頭集団内側4番手でじっとするヤマニンサルバム。
徐々にペースを速める先頭集団は、3角でスピードアップするとヤマニンサルバムは若干置かれたのかという場面がありましたが、この溜めは効いているかも知れません。4角に入るところでゴーサインを三浦騎手が送ると、徐々にコーナーリングを利して先頭2頭においつき、残り400m直線入口で先頭2頭の外側に進路を取り、グイグイと加速。中京の坂を力強く登坂すると、まずはすぐ内のユニコーンライオンを交わし、坂上でホウオウビスケットを交わして先頭へ。力強く追う三浦騎手の手綱に応え加速すると、外から迫る11番ハヤヤッコ、15番ピンハイなどを凌ぎきり、先頭でゴール板を駆け抜けました。

これにより、ヤマニンサルバムは20戦目にして初の重賞制覇を果たしました!
この重賞勝利には、さまざまな想いが積み重ねられていました。

・ヤマニンサルバムの重賞初制覇! (ヤマニンエマイユ最後の産駒)
・ヤマニン軍団 12年2カ月ぶりのJRA重賞勝利! (地方交流競走は2019年 ヤマニンアンプリメの重賞3勝がある)
・ワンオブアクライン牝系にとって、ヤマニンザナドゥの1997年3月 4歳牝馬特別(G2)3着以来の重賞初制覇!
・錦岡牧場にとっても生産馬は12年ぶりの重賞制覇! 第三世代にとっても初タイトル!
・中日新聞杯(G3)制覇は、2008年 ヤマニンキングリー以来15年ぶり! (ヤマニンキングリーもOP勝利からの連勝)

ヤマニン軍団は近年、成績不振や代替わりなど、なかなか結果を出すのが難しい状況が続いていました。しかし、関係者の皆さまのたゆまぬ努力によって、昨年は久々に勝ち星を2桁に載せGIレースへの出走を叶えると、今年も多くのOP馬を送り出し、この12月に遂に重賞制覇というカタチで新世代の栄冠を掴んだと思います。おめでとうございます!

中村直也 調教師

「さらに大きいところを狙いたいです」

https://www.nikkansports.com/keiba/news/202312090001196.html

指揮官はそれでもずっと前を向いています。G2、GIへ……。まずは2023年の演奏旅行、本当にお疲れさまでした。
夢は広がりますね!

中日新聞杯・レース結果
中日新聞杯・レース結果

表彰式の様子です。
中京で実に5つめの勝利。思い返せばヤマニン倶楽部は、コロナ禍の残り香があった昨年も中京競馬場で勝利を見守っていました。今回もこうして見守ることができ、感無量です。よく考えれば、私たちも馬たちと一緒に1年間小旅行をくり返していましたから^^
さて、少しだけエピソード紹介。
この表彰式に関係者が入ってくると、「Oちゃーん」という黄色い声が掛けられました。ウイナーズサークルに入ったみなさんが不思議なリアクションをされていました。
ウイナーズサークルでヤマニンサルバムを応援していたヤマニン党がゴール前で騎手の名前を連呼していたところ、レース後に側にいた母娘さんに「ヤマニンサルバムを応援しているのですか?」と声を掛けられたそうです。娘さんが厩務員を目指しているそうで、声を掛けて下さったのだとか。実は声を掛けられたのがヤマニン倶楽部員。「私たちは箱推しで」と回答したのだとか( ̄∇ ̄) そしてさらに、「今日は牧場スタッフが来てるから、『Oちゃん』と声かけてあげて」と伝えていたそうで……関係者の皆さんにはびっくりだったのではないでしょうか(^^ゞ (もちろん後でお話ししました) 娘さんが厩務員を目指されているのと、Oさんが馬の仕事に就きたくて努力してきたのを存じ上げていたので、との行動でお許し頂ければと思いますw

これまで私たちと一緒にヤマニン軍団をサポートし続けてくれたみなさん、本当におめでとうございます&ありがとうございます! Xにも多くのコメント、熱いメッセージ、ありがとうございます。関係者の皆さまもご覧頂いているとのことですので、これらのメッセージは、きっとヤマニン軍団のエネルギーになります。
ヤマニン軍団と一緒に、私たちも次のステージに向かいましょう!

2023年 中日新聞杯・ヤマニンサルバム2

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントを残す

目次