2025年の仔別れに(少しだけ)立ち会ってみた――
本レポートは、錦岡牧場さんから特別なご許可を頂いております。現在、錦岡牧場さんは一般見学を中止しております。
また牧場見学を希望される方は、各牧場に問い合わせるのではなく、まず【競走馬のふるさと案内所】でルールを確認しましょう。
いい天気は今日まで!
ヤマニン軍団の大活躍のおかげで、なおやの牧場見学記2025が長らく中断してしまいました。
言い訳をしながら、本年もよろしくお願いいたします。
見学させて頂いたのが9月の初め。そこから秋シーズンを乗り越えたヤマニン軍団でしたが、スプリンターズステークス、菊花賞にも出走する、一頭だけじゃない、軍団全体での活躍に、楽しい秋競馬でした。
というわけで、前回は『9/6 (1)泊津散歩編』と銘打って、見学2日目、泊津繁殖場の放牧地に解き放たれた管理人なおやが、Xでポストしながら母仔たちを見守っている様子をご紹介しました。よろしければ再度ご覧頂ければと思います。
今回は、予告通り仔別れ(離乳)のお話を少ししながら、泊津編の後半をお伝えいたします。
過去に『雨魔王』とまで呼ばれた私・なおやでございますが、今回の旅程も、実はいい天気は中日のこの日まで。最終日は雨予報が出ていたので、泊津繁殖場を見学させていただく今日一日を満喫しようと青空を眺めながら、ホテルの朝食をたらふく頂いて向かいました。

厩舎探索も致します^^
さて、前回は放牧地に解き放たれた管理人なおやの活動をご紹介いたしましたが、実は厩舎探索も大好きで、錦岡牧場さんのご理解・ご協力を良いことに、厩舎のなかにも出入りさせていただいています。この日も業務中のスタッフの皆さんにご挨拶をさせて頂きますと、「ようこそ! 今日の予定はね――」とスケジュールを教えて下さいます。放牧時間、集牧時間は私も写真が撮りやすい時間帯なので、放牧地の端から端まで移動したりします。本当に感謝です。
多くの時間は放牧地中を巡回していますが、この日は母仔たちが厩舎に戻ってきて食事の時間になっていることもあり、厩舎探索に力が入ります。厩舎内は写真は撮りづらいけど、馬名を間違うことはないのです! 仔馬たちの可愛らしさも近くで実感できるので、皆さんにもシェアさせていただきます。
「なおやさん、天気予報見ました? 今晩から降るみたいなので、昼夜放牧を中止して、仔別れこのあと進めることにしたんだけど、ご覧になります?」
もちろん「行きます!」と即答します。思えば、秋の牧場見学は本当に久々で、仔別れの後の冬直前ということはあるのですが、この時期の見学は久々なんですよね。たぶん、十数年近くぶり。お仕事の様子を見せて頂くのもとても興味深いので、なんでも「ハイ!」と良い返事をします(ホント?)。
というわけで、時間までは近くの放牧地と厩舎探索をすることにしたのでした。
ヤマニンヌヌースと2025年当歳
おじさんが、「ヌヌース~、元気~」などと声を掛けながらカメラを構える光景を思い浮かべながらご覧下さい。
母仔で警戒されてる感w


ブリエールセレストと2025年当歳
カメラのレンズの汚れがひどい(^^ゞ
そして、おじさんに興味のない母仔。


ヤマニンカホンと2025年当歳
ヤマニンカホンが、前に出てくる出てくる。白くなったねぃ。

ヤマニンラトナと2025年当歳
母仔ツーショット、かわいい。

オヒアレフアと2025年当歳
オヒアレフアは、お尻が大きいですね。
当歳はすぐに寄ってきます。好奇心旺盛、興味津々。

ヤマニンアドーレと2025年当歳
ヤマニンアドーレ母仔は、自由だなぁ~。特徴的なお顔をしてるよね、アドーレは。


ゴールデンメロディと2025年当歳
覗き込み、嘗める仔。若干あざとい。

ヤマニンナジャーハの2025年当歳
ヤマニンナジャーハが隠れてます。当歳は、食べながらこちらを見てます。

ヤマニンアタシャンと2025年当歳
奥の子、こちらに来ますね。注意が必要な写真。ヤマニンアタシャンは、愛想が良い。

というわけで、厩舎探訪として放牧地でなかなか近くで撮影できない仔たちとコミュニケーション取ることができました。
ですが、やっぱり思ったのは、「デカいな……」です(^^ゞ
見て頂くと判るのですが、当歳たちはやっぱり体型が幼くて、幼駒の体型しています。幼児体型していますが……その形のまま、春の時に比べたら圧倒的に大きくなってる! 育つというのは、こういうことなんですね。この仔たちに襲われたら、普通に怪我するね(^^ゞ この仔たちの好奇心にやられる様子を、容易に思い浮かべることができました。
仔別れのために、母馬を移動します。
さて、時間になったので一番手前の放牧地の入口に向かいます。
天気が崩れるということで、急遽仔別れのペロセスを進めることになったためです。
ところで、『仔別れ』とは何か、ご存知でしょうか? 簡単にまとめてみました。
錦岡牧場泊津繁殖場でも、毎年行われていることです。
母仔に訪れる突然の別れでもあるため、悲しい声で嘶いたり、走り回ったり、暴れたりします。側で見たり聞いたりしていると、本当に切なくなります。そして、不安は広がるので、仔馬、母馬たちの間で広がったりすると、怪我につながるみこともあるので、とても大切で注意の必要なプロセスです。そのため、いろいろな工夫がされています。
今回はそのプロセスの途中なので、まずは以下の動画をご覧下さい。
放牧地にいる母仔たちを呼んでいます。通常は、「帰れる!」「食べ物くれる!」と走って近寄ってきてくれることも多いのですが、この日は一旦厩舎で休憩したあとの時間帯なので、みんなゆっくり参集していましたね。この放牧地には、母馬が3頭、仔馬が6頭います。すでに母馬が3頭、いないんですよね。以前は母馬を一番遠い放牧地に引き離すなどとして仔別れを行っていたそうですが、仔馬の群れがパニックを起こしやすいこともあり、近年ではこうして少しずつ母馬を外していくことで、仔馬の精神的なショックを軽減して事故を防ぐようになっているそうです。。この時残す母馬は、仔がいない母馬や精神的に落ち着いた母仔を残すように進めるそうです。
このあと、2頭の母馬が一番奥の放牧地に移されていきました。

母馬は、放牧地から見えるこの厩舎を通り抜けて奥の放牧地へ――。
そして厩舎の扉は、しっかりと閉じられたのでした。もちろん、見えないようにするためです。

そして、この1枚――。
この子の視線の先には、厩舎があるんですよね。なんとも言えない表情していると思えるのは、私の思い込みでしょうか?

母馬2頭が抜けて少しざわついている仔馬たち――躍動感のある画像になってしまいましたが、そわそわしている様子が伝わるのではないかと思います。やっぱり嘶いたり、走ったり、落ち着かない様子でした。
しかしながら、少しするとみんな仲良く草を食んで、落ち着いたものでした。
今にして思うと、十数年前は放牧場に仔馬と母馬の嘶きが聞こえていたことを思い出して、このやり方に妥当性があるんだ、ということを実感することができました。
繁殖だって、いつも前進しているんです!
今はやりの「継承」
中日だったこの日、普段お世話になっている新和・育成部門の若手2名と、泊津・繁殖場で四半世紀にわたりお世話になっている1名のスタッフの4名で、お食事に行きました。いつも行く『赤ひげ居酒屋』! もちろん、ヤマニンチェルキのサマーチャンピオン(Jpn3)優勝を祝して乾杯!! いい思い出も、恥ずかしい想い出も( ̄∇ ̄)、そしてステキな思い出も詰まったお店です。そこで、また新しい思い出ができました。
それは、天気が大きく関わっていました。天気予報で夜半から荒天になるということで、急遽仔別れを実施したのが今日の出来事でした。そして、繁殖に関する業務を、他のスタッフも今、勉強中だったのです。急のスケジュール変更で今回はお手伝いできなかったけど、この席でどうして早まったのか――また、どうしてこのように段階的に行うのかを、見学に来ている私もいるのでとても判りやすく解説して下さったのです、若手からも質問がいくつも飛び、こうしてここでも技術が「継承」されていくんだな、と思わずにはいられない楽しい夜となりました^^

天気予報は的中し、夜半から荒天になりました……。
次回、多分最終回!

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