このときを皆が待っていた。その名はヤマニンウルス。歴史に名を刻む第一歩となるか!?
2022年8月20日――小倉競馬場で鮮烈なデビューを飾りました。
後にJBC2歳優駿(Jpn3)を優勝するゴライコウを4秒3差というJRA平地競争最大着差という記録を36年5カ月ぶりに更新するという途轍もない記録を作ってデビュー勝利を飾ったのが、我らがヤマニンウルスです。勝ちタイムはダート1700mの中央競馬2歳レコードでした。
誰しもがその将来に期待せずにはいられず、次走に思いを馳せずにはいられない馬となりましたが、私たちは予想以上の期間を待たなければなりませんでした。成長盛りのその馬体は、なかなか身の入った状況にならず、陣営は馬の成長を最優先とする選択をしたからです。ほぼほぼオーナーブリーダー体制といえるヤマニン軍団は、「そのときを待つ」ことに、異論はありませんでした。
2走目は、年が明けた2023年4月23日 京都競馬場の自己条件戦でした。鞍上に武豊騎手を迎え、レースも含めて「馬最優先」を徹底する体制が作られていました。結果は、武豊騎手の手綱が動くこともなく、先行抜け出し(と言っていいのか……)で快勝。まだまだ身体ができている状態ではないながら、結果が付いてくると言う離れ業で2勝目を飾ると、3走目は7カ月ぶりという11月12日 京都の2勝クラスに出走。鞍上は怪我をしていた武豊騎手にかわりルメール騎手と万全。直線流すダート調教かと言われる走りで3勝目を飾りました。
前走となる4走目は、2024年1月14日 京都競馬場で施行された準オープン競走・雅ステークス。ヤマニンウルスにとってレース名が冠せられたレースはこれが初出走となりました。手綱は武豊騎手に戻り、第4コーナーから直線に向くと自然と先頭に立ち、ここでもステッキを使うことなく快勝となる無傷の4連勝を達成して見せたのでした。2着馬に騎乗していた川田騎手に「強かったです」と言わしめたヤマニンウルスでした。
ダート界には「最後の大物がいる」といわれるヤマニンウルス。多くのライバルたちがひしめき合っているのもダート競走ですが、今も土つかずで、ゆっくりと自らの路を歩むヤマニンウルス。皆の注目が集まらないはずがありません。未だGI競走どころか重賞にも挑戦したことはありません。既に4歳を迎え、いよいよ大舞台に進出する時がやってきた――そう言えるのではないでしょうか。
当初は5月の平安ステークス(G3)で初重賞挑戦を予定していましたが、裂蹄でここプロキオンステークス(G3)まで予定を先延ばしするしかありませんでした。しかし、評判は落ちるどころか、期待が上回る状況です。そして、未だ本気を見せたことのない走りで、どこまで走り続けることができるのか……
G3の舞台までゆっくりと地道に駆け上がってきたヤマニンウルス――
もう誰の目からも明らかな大舞台へと出走する事になります。初重賞挑戦! めざすは1つ『新星降臨』!!
手始めに、一等星シリウスの先触れたるプロキオンの輝きで、『ヤマニンウルス』の名前を歴史に刻んで欲しい!
第29回 プロキオンステークス(GⅢ) 3回小倉4日目 3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 コース:小倉1,700メートル(ダート・右) 【登録頭数:19頭】(フルゲート:16頭) |
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以下、出走可能馬(収得賞金順) バスラットレオン グロリアムンディ テンカハル スレイマン ブラックアーメット ウェルカムニュース ハピ ゲンパチルシファー ヤマニンウルス ブルーサン メイショウダジン デシエルト ヴァンヤール ラインオブソウル リキサントライ レガーメペスカ 以下、除外対象馬 リプレーザ マリオロード サイモンザナドゥ |
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