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【オールカマー】持ち味は示せたヤマニンサンパ(レース結果情報)

オールカマー・タイトルR2

自らの持ち味を確認して、次への走りを誓うフェス――


驚きの初GI挑戦となった前走・宝塚記念(GI)から3カ月――ヤマニンサンパは予定通り、その白い馬体を中山競馬場に表しました。+8kgとなる482kgは、過去2番目の馬体重となりましたが、仕上がりは良さそうに見えました。15頭立て7番人気ととりたてて人気するわけでもなく、正当な評価だったのかもしれません。
しかし、陣営にとっては試金石ともいえるレースだったかも知れません。というのは、骨りゅうから復帰後の昨年・秋は、確勝を期したオープン競走でまさかの3走連続3着で勝利を飾れず。レースぶりは「どこから飛んできたの?」という鋭い末脚をきっちりと使ってのもので、どうしたらこの個性を活かせるのか、そう考えさせた2024年だったからです。それが当初考えられていた日経新春杯(G2)プラン。距離を2200mに延長し、末脚を活かす作戦です。残念ながらこのプランは一頓挫あり破棄されましたが、復帰後適鞍がなく、6月の鳴尾記念(G3・芝2000m)で復帰。ここで4着と好走しての、宝塚記念挑戦でした。当時陣営は、鳴尾記念でも好走できたこともあげてはいたものの、距離を試したいという気持ちが強かったのかも知れません。残念ながら馬場はドロドロで成果はどちらともとれるものではありましたが。
しかし、夏を休養に充てると早くから次走としてオールカマー(G2)をあげ、距離を伸ばしての挑戦を継続するプランを選びます。蓋を開ければ当然ながら、重賞2勝馬リーベンスティールとステラヴェローチェらを始めとする多士済々の馬名が連なり、力試しの場ともなりました。
鞍上には、昨年の独リーディング・ジョッキーのA.シュタルケ騎手を配するという斎藤崇史厩舎の調整力を見せつけられました。俄然、ヤマニンサポーターの熱気は上がらざるをえなくなりました。

ヤマニンサンパはスタートを五分に出ると、無理をすることなく馬群の流れに乗り、若干後方となる11番手で第1コーナーに入りました。先頭は、内枠のアウスヴァールが行き、外枠からリカンカブールが続きました。1番人気馬レーベンスティールが3番手となります。ヤマニンサンパはラチ沿いでコーナリング。

ヤマニンサンパはそのまま向こう正面を馬群中団後方を内ラチ沿いに追走し、3コーナーへ。ここからシュタルケ騎手の腕が動き、徐々に進出を図るのですが、4コーナー入口にかけて前に馬がいてうまく加速することができないように見えます。いったん呼吸を置いて直線に向くと、今度は針路を外に出すことができず、やむなく内ラチ沿いを選択。しかしなかなかスパートできなかったモノの、残り200m地点で加速したものの伸びきれず、8着となりました。勝ったのは、前目で競馬をしたレーベンスティール、2―3着も先頭を行った馬で、後ろから行く馬には厳しい結果でした。

オールカマー・レース結果
オールカマー・レース結果
オールカマー・レース後のヤマニンサンパ
オールカマー・レース後のヤマニンサンパ

8着ヤマニンサンパ(シュタルケ)
もう少し流れてくれれば彼のリズムになった。追い出してからはいい脚を使ってくれた。

陣営の思惑がどう評価されるのかはいろいろと考えがあると思いますが、スムーズにレースを運べなかったように見えたものの、あがり3ハロンを34.2秒であがってきたヤマニンサンパ。これはレース4番目の上がりタイムで、末脚をこの距離でも確実に使えることを証明できたのではないでしょうか。この子性を、どのように活かすのか……今後の陣営の判断が楽しみです。

(終わり)

オールカマー・タイトルR2

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