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【なおやの見学記2024】5/3(5) 功労馬編

なおやの牧場見学記2024#6・功労馬編

錦岡牧場新和育成場に在厩中のかつての活躍馬たちの姿をご紹介!


本レポートは、錦岡牧場さんから特別なご許可を頂いております。現在、錦岡牧場さんは一般見学を中止しております。
また牧場見学を希望される方は、各牧場に問い合わせるのではなく、まず【競走馬のふるさと案内所】でルールを確認しましょう。

目次

ヤマニン軍団を支えた功労馬たち

昨年の牧場見学記で詳しく記載したので、今年は状況を軽くお伝えするに留めたいと思います。とは言え、錦岡牧場新和育成場には、多くの功労馬たちがいます。年初にレポートさせて頂いた法政大学体育会馬術部さんにも活躍馬が入厩していますが、引退馬たちの行き先はヤマニン軍団としても様々な縁に紡がれ、送り出されています。新和にいる功労馬たちだけがヤマニン軍団を支えていた訳ではないことは知っていたいですね。ただ、競走馬として活躍後、繁殖馬として供用された馬たちが多いのは、ある意味で当然なのかもしれません。

錦岡牧場 新和育成場 入口
錦岡牧場 新和育成場

『ボス』ヤマニンシュクルと『新顔』ヤマニンメルベイユ

調教の合間をみて、場内を見て回るのもすっかり習慣になっているように思います。
活躍馬たちが繁殖にあがり、繁殖生活も引退すると、新和育成場に戻って功労馬として繋養されているケースが増えています。2000年代、ヤマニン軍団の活躍が思い出されます。当時のことを思い出し、そして産駒たちの走りを思い出しながら馬たちに声を掛けて歩くのもまた、楽しいのです。なによりもずーっと応援してきた馬たちでもあるわけですからね。

馬は群れをなす動物で、牧場の放牧地でも自分たちでしっかりと順位をつけている様子をよく見ます。不思議な気もしますが、競馬で成果を出してきた馬たちの序列が、そのまま放牧地でも高いことが往々にしてあります。2003年 阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)で優勝した静内・ヤマニンベン牧場生産で最後で唯一のGI馬となったヤマニンシュクルもまた、そんな一頭です。繁殖生活でも同様だったように、繁殖生活を引退し新和育成場へ移動してきてからも、周囲に影響されないボスとして君臨しているようです。
私たちが彼女たちの放牧地に近づくと、かなり遠くの方に三頭が草を食んでいるのが見えました。こちらに全く興味が無さそうです(^▽^)

功労牝馬たち
功労牝馬たち

これはランチの前の写真です。少し距離があるので、ランチを済ませた昼過ぎに再度、彼女たちを訪ねてみました。すると……

功労牝馬たち・私たちに気付くヤマニンメルベイユ
功労牝馬たち・私たちに気付くヤマニンメルベイユ

写真を見て頂けると判りますが、本当に距離がありますよね。そして一頭、こちらに気付いたようです。

功労牝馬たち・私たちに気付くヤマニンメルベイユ
功労牝馬たち・私たちに気付くヤマニンメルベイユ

顔を上げてこちらを伺うのは、その栗毛とハナの白い模様でも明らか。
中山牝馬ステークス(G3)、クイーンステークス(G3)と重賞2勝馬ヤマニンメルベイユです。重賞勝馬ということで、泊津繁殖場でも上位の序列にあったヤマニンメルベイユ。昨年繁殖生活を引退し、新和へ引っ越してきました。今ではヤマニンシュクルと乗用馬バディとともに、同じ放牧地で日々を過ごしています。
錦岡牧場の馬たちは、比較的私たちを見つけると近づいて来てくれるのですが、かなり距離をとられたままでした。

功労牝馬たち・ヤマニンシュクル姐さんが取りまとめる
功労牝馬たち・ヤマニンシュクル姐さんが取りまとめる

すると、するーっと右手奥から黒い影が私たちとの間に入ってきました――ヤマニンシュクル姐さんです!
昨年の牧場見学記では、牧場関係者の方と立ち話しているときに、静かに私たちの話しに入ってくるように忍び寄ってきたシュクル姐さんでしたが、今回はその大きな馬体で私たちの前に現れます。そして、ゆっくりと私たちに近づき始めたのです。
新和一のわがままっ仔というバディを引き連れた(バディはシュクルが大好き!)ヤマニンシュクルは、私たちと接近遭遇です。
「シュクル姐さん、牧柵で『少女A』みたいになってます!」

功労牝馬たち・ヤマニンシュクル姐さんが少女A的に
功労牝馬たち・ヤマニンシュクル姐さんが少女A的に

上の写真の右奥に、最初に私たちを見つけてくれたヤマニンメルベイユ嬢が遠くに小さく映っているのがわかりますでしょうか?
実は重賞2勝馬のヤマニンメルベイユとは言え、この放牧地ではヤマニンシュクル姐さんがボスなんです! どうもシュクル姐さんの許可がないのか、これ以上私たちと距離を詰めようとはせず、遠巻きに私たちを観ていました。なんて厳しい世界。GI馬は凄い!
なお、バディはそういう格とかは関係ないそうです。ただし、シュクル姐さんの言うことには神妙に従うそうです。

ヤマニンシュクル姐さんがバディを引き連れ側に来てくれた様子が下の動画です。主催者がありがたがっていますw

功労牝馬たち・許可がおりず距離を置くヤマニンメルベイユ
功労牝馬たち・許可がおりず距離を置くヤマニンメルベイユ

最後は私たちに背を向けて、放牧地でひと休みしてしまったヤマニンメルベイユ。こんな姿を見ることになろうとは思わなかったです――が、ヤマニンシュクル姐さん政権下では致し方ないですね(;^_^A

京成杯(G3)馬ヤマニンセラフィム と イコピコの母ガンダーラプソディ

功労馬と言えば、種牡馬を引退後長らく新和で生活しているヤマニンセラフィム。
ガンダーラプソディとの共同生活もすっかり板につき、今回は威嚇されることもなく、再会することができました。
穏やかに過ごしているようで良かったな、と思いつつ、さすがにいいお年になりましたね。

放牧地のヤマニンセラフィム
放牧地のヤマニンセラフィム

ヤマニンペダラーダが戻って来た!

功労馬としての新顔がいました。これが驚きの、ヤマニンペダラーダ!
父ディープインパクト 母ヤマニンエマイユ という牡馬。75戦3勝 (3-7-6-59) 総収得賞金1億438万円という成績でした。現役・重賞2勝ヤマニンサルバムの半兄にあたります。ヤマニン倶楽部では、初めて坂路で育成され、息を切らせず坂路を登り切る心肺能力で、デビュー前から注目されていた馬です。スタッフの育成用にと戻って来ていました。まだまだ若いですから、頑張って貰いたいですね。

タイトル画像について所感!

最後に、本稿のタイトル画像を作成しているときに見つけた画像があまり強烈で使いたくなり、タイトル画像の中心に据えてみました。新和を仕切るヤマニンシュクル姐さんの目力をお伝えできていれば幸いです。とはいいつつも、優しい目で新和の馬たちを見守ってくれているんですよね!

なおやの牧場見学記2024#6・功労馬編

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