【法政大学体育会馬術部・見学記2024】メンバー編
ウマ娘から競馬に興味を持ち、名障害馬ヤマニンアピールを知ってからヤマニン軍団を応援してくれている大の障害レース好き・CKさん(@CK_Ariaze)。大好きなヤマニンマヒアに会いたくて訪ねた法政大学体育会馬術部さんで、いろいろ感じるところがあったそうで――。法政大学体育会馬術部さんの取り組みの中心にいる馬術部員の皆さんは、どんな想いで馬と付き合っているのだろう。その疑問を率直に尋ねたいと突撃インタビューを敢行! 等身大の馬術部員の皆さんの声に、是非耳を傾けて下さい。
本コラムは、法政大学体育会馬術部様の特別な許可を頂き、実際に見学させて頂きました。 一般の見学は受け付けていらっしゃいません。
CKさん(@CK_Ariaze)
マヒアの記事から再び、機会をいただきありがとうございます。
今回馬事公苑での東京六大学馬術競技会の会場において法政大学体育会馬術部のメンバー、並びにOBの方とお話しする機会をいただくことができました。
忙しい中時間を割いていただいた中で伺った話をまとめさせていただきました。
ほとんど突撃取材のようなインタビューになってしまいましたが、快く取材に応じていただきありがとうございます。
今回法政大学馬術部4年生でキャプテンの松本さんとと同じく4年生の高階さん、OBの方(名前の掲載は希望されないようですので伏せたままとしておきます)の三名にお話を伺いました。
松本東馬 キャプテン
――入部のきっかけは?
「もともと馬術をやっていて、総監督と知り合いだったのでその伝手から勉強しながら馬術のできる法政大学に入学しました」
10年以上の馬術経験があるというキャプテン。あのフォームのカッコよさも納得です。
――はじめてウマに乗ったときの感想は?
「小学生のときだったのでよく覚えてないですね(笑)
でも、はじめて大会に出たときは馬場が広かった事に驚いたのをよく覚えています。
まぁそのときは落馬しちゃったんですけど(笑)」
施設にもよりますが、練習は丸馬場や角馬場で行い競技は広い本馬場で行うのでそのことかと思われます。
(馬場を区切って使う施設もあります)
――好きな所属馬は?
「ヤマニンパスティユです。
2年生と3年生のときに全日本に出たので思い入れがありますね。
乗ってみると一癖、二癖あるんですけどそこがまたかわいいですね。
障害にも勇気をもって向かっていきます」
現役時代は結果の出せなかった馬たちも、こうして親しまれていると嬉しいですね。
――乗馬や馬に関わってよかったことや大変だったことは?
「元々ジョッキーになりたかったんです。野球少年だったんですけどね(笑)
大変なところはありますが、競技の面白さに惹き込まれています」
なんと騎手志望だったというキャプテン、馬への真摯な姿勢はここから来ていたのでしょうか。
――人馬のウェルビーイング活動への感想は?
「グラウンドワークやリトレーニングなど、自分がしっかりやらないとと思っています。
マヒアなど、まだまだ入厩して日の浅い馬たちを仕上げていきたいですね」
SNSでの発信も引き続きよろしくお願いします!(単にマヒアの近況が知りたいだけ)
――最後に何か一言
「今日のラジュンジュレは緊張していましたがよくやってくれました。
マンダリンもまだまだこれからの馬なので、11月の全日本や12月の引退競走馬杯を目標に頑張っていきます」
と、上積みを期待できそうなコメントをいただきました。
高階拓真 副キャプテン
――入部のきっかけは?
「大学入学にあたって、新しいことに挑戦してみたかったからです」
チャレンジ精神、大事だと思います!
――はじめてウマに乗ったときの感想は?
「目線が高くて、気持ちよかったですね。怖いという感じは全然なかったです」
そう、馬に乗ると一気に視界が変わるのでとても気持ちがいいんです!
――好きな所属馬は?
「ヤマニンパスティユ……と言いたいところですがヤマニンエミュです。
前の人から引き継いだ馬で、練習馬としても思い入れがあります」
――乗馬や馬に関わってよかったことや大変だったことは?
「人と人の距離が近いことや、様々な人たちと色々な経験ができることですね。
競技人口が足りないので、これからもっと盛り上げていきたいなと思っています」
どうしても敷居が高いと思われがちな馬業界、人が増えれば参入もしやすくなるので盛り上がってほしいですね。
――人馬のウェルビーイング活動への感想は?
「馬術競技だけではできない、色々なことができていると思います。
この活動は法政大学体育会馬術部の特色だと思っています」
やはり明確な強みがあるというのは良いですね。
――最後に何か一言
「大会経験が少ない中、馬とキャプテンに支えられて頑張ってます!」
がんばってください!
競技前のフリートーク
インタビュー後の松本キャプテンと高階 副キャプテンのフリートークではこんなやり取りも。
高階 副キャプテン「一般生で入ってきたけど、いろいろ経験できました」
※ここでいう一般生とは、恐らく馬術未経験で馬術部に入部した学生を指すものと思われます
松本 キャプテン「俺は5~6年経験してようやく大会でちゃんと動けるようになったけど、それを2年や3年でできるようになったのは偉いと思うよ。全日本の学生大会でも減点ゼロを目指してほしいな」
高階 副キャプテン「めっちゃハードル上がっちゃった(笑) ヤマニンパスティユには頑張って乗りますよ。あの子はポテンシャルがあるので」
松本 キャプテン「頑張れよ、優勝できるような馬作るから」
高階 副キャプテン「本番と同じ会場で経験を積めたし」
松本 キャプテン「110(障害の高さのこと)を飛べたのは大きいね。課題はあるけど成長してると思う」
お二人の熱いやり取りを聞かせていただきました。
今後の競技馬としてのヤマニンパスティユに期待したいところです。
法政大学体育会馬術部OBさん
――入部のきっかけは?
「もともと競馬が好きで、ミニチュアホースのモカちゃんが新勧でキャンパスに来ていました。即入部でしたね」
競馬好きだったというOBの方。なかなか親近感があります。
ちなみに好きな競走馬は……聞きそびれました(;^_^A
――はじめてウマに乗ったときの感想は?
「文化系だったのでスポーツ自体が初めてで、最初のうちは5分馬に乗っただけでばてる位でした。
どうしても騎乗姿勢が競馬のジョッキーのモンキー乗りになってしまって、馬場ではなく障害馬術を選びました」
逆に筆者はモンキー乗りができません(笑)
馬場馬術は人馬の姿勢や歩様の美しさも採点になるので、飛越とタイムの重要な障害馬術の方が騎乗姿勢の自由度は高そうです。
――好きな所属馬は?
「法泉(ダイナフォンテン)です。
この馬と大会にも出で、大好きだったんですけどハグしようとしたらめっちゃ嫌がられました(笑)」
そうそう、こっちが好きな馬って割と塩対応なんですよね。
筆者はニンジンで買収していますw
――乗馬や馬に関わってよかったことや大変だったことは?
「体育会の上下関係になれるのが大変でした。
でもある意味、社会のルールを学べたと思ってます」
上下関係、色々と言われはしますが社会で上手くやっていくのに必要なスキルなので学生時代に学べるのはいいですよね。
――人馬のウェルビーイング活動への感想は?
「ちょうど人馬のウェルビーイング活動を立ち上げた時期に所属していました。
ポニーやミニチュアホースを連れて近くの保育園に行き、ふれあい活動などをしていました」
――最後に何か一言
「将来、50とか55とかになったらリタイアして養老牧場が作りたいです。
在学中に一頭、腰を悪くしてしまった馬がいたんです。
行き先もなくて法政大が終の棲家になってしまったんですね。
そういう法政で頑張った馬たちを受け入れて、広い牧場でのんびり過ごしてほしいなと思ってます」
まさしく人馬のウェルビーイングを体現したビジョン、実現の日を楽しみにしましょう。
このOBの方は月に1~2回、金沢(!)から多摩キャンパスを訪れて法政の馬たちに会いに来ているそう。
さらにお話を伺う中で、ヤマニンマヒアの新たな一面も発覚。
「マヒアはニンジン以外食べないんだよね。いやカイバは食べてるんだけど」
ちなみに、普段はニンジン・イチゴ・リンゴ・バナナ等を馬たちに与えているそうです。
それぞれ違った経歴や思いを語っていただく中で、いち競馬ファンとしても考えさせられる場面もありました。
特に人馬のウェルビーイングに関してはJRAが引退馬支援への取り組みを始めたこともあり今後ますます注目度が上がっていきそうです。
「人あっての馬、馬あっての人」
それぞれのいい関係が今後さらに広がっていくことを願いつつ、筆を置かせていただきたいと思います。
(了)
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とても楽しそうです^^
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