ヤマニンパピオネ牝系、止まらぬ進撃! ヤマニンアルリフラ、夏の主役に名乗り出る。
2025年7月6日 小倉競馬場で開催された北九州記念(G3)に出走したヤマニンアルリフラは、3連勝で重賞初制覇を飾りました。その前週 佐世保ステークス(3勝クラス)を半姉ヤマニンアンフィルが快勝したことで、ヤマニンパピオネ産駒4世代連続オープン馬輩出となっていたこのきょうだいには、昨年7月 プロキオンステークス(G3)を無敗で制した半兄ヤマニンウルスがおり、2頭目の重賞馬輩出にもなりました。そして、7月27日 中京競馬場で開催された東海ステークス(G3)でそのヤマニンウルスが2度目の重賞タイトルを獲得したことで、このきょうだいは3つめの重賞タイトルを手にしたことになりました。非常に優秀な牝系であり、この7月にヤマニンパピオネ産駒が注目を集めることになりました。




きょうだいで3つの重賞タイトル獲得で思い出されるのが、ヤマニン軍団の根幹牧場である錦岡牧場にはかつて繋養されていた名繁殖牝馬ヤマニンシャレードです。ヤマニンミラクル、ヤマニンアビリティ、ヤマニンリスペクトという重賞勝馬を3頭輩出するという、1990年代には珍しい記録を持っていおり、牡馬として産まれた産駒はすべて勝ち上がる活躍を示してくれました。ヤマニンパピオネとその産駒たちは、このかつての名繁殖牝馬に比肩しうる活躍を、現在進行形で見せてくれているわけです。
▼4世代連続OP馬を輩出したヤマニンパピオネ産駒 ヤマニンパピオネ ( 牝 2008 芦毛 スウェプトオーヴァーボード ) 4勝 |– ヤマニンパピオネの2015 ( 牝 2015 芦毛 ブラックタイド ) |– ヤマニンブルーベル ( 牝 2016 芦毛 ダイワメジャー ) 2勝 |– ヤマニンプルニエ ( 牝 2017 芦毛 ゴールドシップ ) 地方2勝 |– ヤマニンサンパ ( 牡 2018 芦毛 ディープインパクト ) 3勝、現役 |– ヤマニンアンフィル ( 牝 2019 青鹿毛 ダイワメジャー ) 4勝、現役 |– ヤマニンウルス ( 牡 2020 鹿毛 ジャスタウェイ ) 5勝、現役 | 1着 – プロキオンS(G3)・東海S(G3) |– ヤマニンアルリフラ ( 牡 2021 芦毛 イスラボニータ ) 3勝、現役 | 1着 – 北九州記念(G3) |– ヤマニンソロイスト ( 牡 2023 芦毛 サトノダイヤモンド ) `– ヤマニンパピオネの2024 ( 牝 2024 芦毛 エピファネイア ) |
3頭の重賞馬を輩出したヤマニンシャレード産駒 ヤマニンシャレード ( 牝 1983 鹿毛 ヤマニンスキー ) 1勝 |– ヤマニンミラクル ( 牡 1989 鹿毛 アレミロード ) 3勝 | 1着 – 京成杯3歳S(G2) | 2着 – 朝日杯3歳S(G1) | 3着 – 京都新聞杯(G2)、エプソムC(G3) |– ヤマニンアビリティ ( 牡 1991 鹿毛 アレミロード ) 2勝 | 1着 – 京成杯3歳S(G2) |– ヤマニンランバート ( 牡 1992 黒鹿毛 ジェイドロバリー ) 3勝 |– ヤマニントランザム ( 牡 1995 鹿毛 ヘクタープロテクター ) 2勝 |– ヤマニンリスペクト ( 牡 1997 鹿毛 サンデーサイレンス ) 5勝 | 1着 – 函館記念(G3) | 2着 – 鳴尾記念(G3) | 3着 – 日経新春杯(G2) |– ヤマニンルシダ ( 牝 1998 鹿毛 ヤマニンゼファー ) |– ヤマニンファニオン ( 牝 2000 栗毛 ソヴィエトスター ) `– ヤマニンデュエル ( 牡 2002 鹿毛 ヤマニングローバル ) 3勝 | ▼


前走・北九州記念(G3)後、管理する栗東・斎藤崇史調教師は、「サマースプリントシリーズも考え」て次走としてここ、2025年8月10日 中京競馬場で開催される 第61回 CBC賞(G3)の名前をあげていました。先週、半兄で関越ステークス(OP)に向かうヤマニンサンパと併せ馬を済ませており、ヤマニンアルリフラは順調に準備を積み重ねています。初勝利こそ未勝利戦を勝ち上がることができず、昨年末のジングルベル賞(2勝クラス)と遅かったものの、自己条件3着を挟みながらも3連勝で重賞制覇を飾った勢いで、秋の大一番まで駆け上がりたい。まずは総額4000万円のサマースプリントシリーズを優位に進めるための2勝目獲得といきたいところです。函館スプリントステークス(G3)勝ち馬・カビリナはスプリンターズステークス(GI)直行予定となっており、ここで他の陣営にプレッシャーを掛けることができるでしょうか?
とはいえ、今年のCBC賞(G3)にも多士済々の面々が登録しています。
重賞勝ち馬としては、昨年の覇者・ドロップオブライトを筆頭に、中京実績ある愛知杯(G3)優勝馬で紅梅S(OP)勝ちのあるワイドラトゥール、小倉2歳S(G3)優勝・エイシンワンド、東京スポーツ杯2歳S(G2)優勝シュトラウスなどが登録しています。
さらにオープン実績があるところでは、クロッカスS(L)優勝馬で葵S(G3)2着・クラスペディア、シルクロードS(G3)2着で昨年3着馬・グランテスト、函館スプリントステークス(G3)2着・ジューンブレア、モルガナイトS(OP)などオープン3勝・ジャスティンスカイをはじめとして、インビジブルパパ、カリボール、カルチャーデイ、バルサムノート、ベガリス、ポットベイダー、メイショウソラフネらがいます。
ハンデ重賞となるCBC賞(G3)、勢いだけでは押し切れない。とはいえ、格上挑戦をくり返してここまできました。桶狭間の地で、勢いでなく実力で塗り替えてみせる――夏の旅路の主役は、ヤマニンアルリフラだと!
第61回 CBC賞(G3) 3回 中京6日目 サラ系3歳以上 オープン (国際) (特指) ハンデ コース:1,200m (芝・左) 【登録頭数:19頭】(フルゲート:18頭) |
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インビンシブルパパ エイシンワンド カリボール カルチャーデイ クラスペディア グランテスト ジャスティンスカイ シュトラウス ジューンブレア テイエムリステット ドロップオブライト バルサムノート バンドシェル ベガリス ポッドベイダー ミルトクレイモー メイショウソラフネ ヤマニンアルリフラ ワイドラトゥール |
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